人の魅力はどこから生まれる? vol.6070
傷を負っていない経営者は薄い感じがするんですよね〜。
それは単に「苦労した人が偉い」という話ではないんですよ。
むしろ、 傷ついた経験を、恨みや防衛だけで終わらせず、
そこから何かを受け取り直してきた人には
“存在の厚み”が出てる感じがするんです。
経営者に限ったことじゃないんですが、
責任を持つ人ってある意味、
常に「自分の存在」を試されますよね。
だから、傷そのものが魅力なのではなく、
傷を負ってなお、
人生や人間への信頼を捨てていないこと。
そこに人は惹かれるんだと思うんです。
人に裏切られる。
お金で眠れなくなる。
社員にわかってもらえない。
自分の判断で誰かを傷つける。
期待され、批判され、孤独になる。
それでも、翌朝にはまた決めないといけない。
その中で傷つかない人というのは、
強いというより、
きっとまだ本当の意味で
自分をさらけ出していないのかもしれません。
ただ、
傷つけば自動的に深くなる、
わけではないんですよね。
傷ついて、ただ硬くなる人もいれば、
人を信用しなくなる人もいるし、
「どうせ人なんて」と斜に構える人もいるし、
被害者意識を鎧にしてしまう人もいるじゃないですか。
でも、魅力的な人はたぶん違うんですよね。
傷ついたあとに、
「それでも私は、どう生きたいのか」
「それでも私は、人とどう関わりたいのか」
「それでも私は、何を信じたいのか」
を問い直している。
この「それでも」が、
その人のbeingを深くするんだと思うんです。
人間関係でむやみに傷つくのとも
違うんですよね。
それは「境界線のなさ」や「自己犠牲」で
傷ついている場合もあるじゃないですか。
たぶん、もっと存在的な傷なんですよね。
自分の未熟さを見せられた傷。
思い通りにならない現実に打たれた傷。
大切にしたものを失った傷。
自分の限界を知った傷。
誰かを守れなかった傷。
それでも、もう一度立ち上がろうとした傷。
そういうものを抱えた人の言葉には重みが出ます。
きれいごとを言っても、きれいごとに聞こえない。
優しさも、ただの甘さではなくなる。
強さも、威圧ではなくなる。
謙虚さも、自己否定ではなくなる。
つまり、傷を知った人は、
人間の弱さを知っているからこそ、
他者に対して簡単に裁かなくなる。
でも、自分の痛みを通ってきているからこそ、
人生に対して甘くもならない。
その両方がある人が、
たぶん「厚みのある人」なんだと思います。
傷つくことを恐れない人が魅力的なのではなく、
傷ついてなお、
自分とむきあっている人が魅力的 なんだろう
と感じるんですよね〜。
