2017.06.04.

頑張って学んでいるのに、ビジネスの成果が出ない本当の理由


時間とお金を使い、組織論、マネジメント、マーケティング…etcを学んでいるのに成果がイマイチ。
学んでいるときは「これで変わる!これでイケる!」と意気揚々、テンションもモチベーションも高いのに
時間の経過とともに膨れ上がっていた気持ちは、翌日の風船のようにしぼむ。そして以前と変わらない日常を過ごし、これじゃダメだ。違ったのか…別の何かないかなぁ。。。と焦っては、新しいものを見つけてきて学ぶを繰り返していませんか。

 

どうやったら本当に変わるんだろう???
 そんな悩みを抱えていませんか?

私自身も同じような悩みを抱えていました。

私が運営しているこの「ビジネスコーピング」は2013年から始めていますが、たった一つのことしか学びません

しかしながら、どんどん学びが行動に移され、どんどん成果に結びついていく。平均すると、通常の会社であっという間に2倍〜3倍と利益が増し、退職率がダウンし、人材が育っていく。お一人様ビジネスは10倍〜20倍が当たり前。個人資産でいうと2ヶ月で1.5倍(1億)に増えた方も。

一体、どうやったから変わるんだろうか?何を学べば、本当に変われるんだろうか?まだ頑張りが足りないんだろうか?と少し懐疑的になっているあなたにぜひ読んでいただきたい内容です。

 

成果を出すために大切な考え方


 そもそも何のために学んでいるのかを整理してみると、学習の本当の目的が見えてきます。まずは学ぶことの原点を考えてみましょう。時代の変化がめまぐるしい現代では多くを学んでいなければ時代についていけません。だから、成果に直結するマーケティングを学び、組織論を学び、戦略を学び、時間やお金、体力や知力というエネルギーを総出動させている・・・が、それは本当でしょうか。
 例えば「部下が学ぶ」ことを想像してみましょう。「これが出来ないので学びたいです。」と部下が言うのでレクチャーした、もしくはそういった勉強会に参加させた。「研修はどうだった?」と尋ねると、「よかったです。ありがとうございます!」と答える。。。しかし、投資した時間やお金に値する成果を出せる部下は一体、どれくらいいるでしょう。経営者の期待値と比べると5割弱でも、変化していれば良い方ではないでしょうか。

なぜ、こういうことが起こるのでしょう。
「これが出来ないので学びたい」は「これが出来ればもっとやれます」です。ではそもそも、これが出来れば!といった見立ては当たっているのでしょうか。頭のいい学生はテストの際、どこが出るか山がわかるものです。つまり、賢い学生は正しい「見立て」ができるということです。逆のケースだと勉強をしていない学生には山がわかりません。勘が働くほど経験もしてないし、勉強をしていないからです。

加えて「これさえあれば…」「これがないから出来ない」と考えるスタッフは学べば成果が出せるのでしょうか。残念ながら、やれる奴は何がなくてもやれてしまうものです。やれない奴ほど言い訳を探すアンテナが立っています。もちろん成果が出る場合も実はありますが、学ばない部下が飛躍的な成長に結びつくのは稀です。

ビジネスでは努力と成果は比例しません。
 間違った努力をいくら続けてもビジネスの成果は出ません。
ましてやハリウッド映画のように突然稲妻が落ちてきて、それを境に別人のようになって成功するといったチャンスをどこかで望んでいませんか?もしくは、仙人のような人が突如現れ、あなたは選ばれたと言って成功へ導いてくれるといった成長物語や、メンターが現れないかなぁ?!とぼんやり願っていませんか?
残念ながらこういったことは今後一生起こることはないでしょう。

多くの術を学びに行くことのそれぞれのメリットとデメリットを考えてみました。

多くの術を学ぶ講座に通うメリット
→新しいことを学べる
→共通認識がある新しい仲間に出会える
→短期間に凄く成長しているように感じる。
→やるべきことがどんどん明確になる。

多くの術を学ぶ講座に通うデメリット
→講座中のテンションだけが異様に上がる。
→共通認識がある仲間は傷を舐め合う仲間となる。
→何もやってないのにものすごく働いている気がしてしまう。
→新しく学んだこと、やることが多すぎて、社員が付いてこれない。どれも中途半端になる。
これだけ見ても講座に行くことにはメリットがあります。
私も散々行ってました。テンションだけはものすごーく上がりましたが、なかなか実践しませんでした。

私があなたに伝えたいのは、多くの術を学んではいけませんということではありません。私たちは生涯、学び続ける必要がありますし、学ぶことは本当に楽しいものです。

でも、学ぶことの本当の目的を失わないでほしいということです。

ビジネスの成果に直結するために術を利用するのであれば、いかに結果に繋がるのかが重要になってくるはずです。

学ぶことはあなたのお仕事ですか?

 

 

学ぶ本来の課題を明確にする。


『灯台下暗し』で、誰しも自分ごとでは見えない部分が必ずあります。だからこそ客観視する視点が必要です。しかし、自分を客観視するのは難しく、力が必要で、ちょっとしたコツが要ります。そのコツのひとつは、他者の出来事だとしたら…と仮定して自分のことを観てみることです。その際、観方が甘くならないように自分のことは棚上げします。厳しく観がちな他者が同じようなことをやっていると仮定して観察してみます。

例えば、以下のようなスタッフが研修に臨んだと仮定したらどうでしょう。

仕事の大きな成果より、自分が恥をかかない方が大事。

仕事の大きな成果より、叱られない方が大事。
仕事の大きな成果より、安全、安泰が大事。
仕事の大きな成果より、社内の良好で馴れ合いな人間関係が大事。
仕事の大きな成果より、そこそこの給与と休みが大事。
仕事の大きな成果より、責任を回避する方が大事。
仕事の大きな成果より、ささやかな幸せが大事。
仕事の大きな成果より、家族の時間が大事。
仕事の大きな成果より、趣味の時間が大事。


敢えて極端な思考を持ったスタッフを仮説にしてみます。
上記のように考えているスタッフが仕事の成果を上げるための講座などに学びに行ったと仮定してみましょう。そのスタッフは仕事の成果に直結する劇的な変化を遂げれるでしょうか。学ぶために使ったお金と時間に見合う力をつけることができるでしょうか。残念ながら到底そうは思えません。いや、実際に難しいでしょう。なぜなら、本来の目的以外のことが優先になっているからです。本来の目的とは『成果に直結する術を得る』ことでしたね。目的以外のことに気を取られていては目的はいつまでたっても達成されません。しかし、この問題を複雑にしているのは、目的以外のことに気を取られているからといって「仕事の成果を上げたい、そのために必要なスキルを学びたい」といった想いがウソではない点です。スタッフは真剣に学びたいと感じ、真摯に講座に向かっている。それは事実なのです。

人は目的と手段をすり替えやすい


 例えば私の息子はお皿5枚で1ゲームできる回るお寿司屋さんでは、簡単にお皿を5枚集めるために食べ始めます。食べた結果として5枚のお皿で1ゲームではなく、ゲームをするために食べるようになってしまうのです。目的は忘れ去られやすく、いつの間にか手段が目的となってしまうことが多々あります。当然ですが、成果を上げるためには成果を出すことを常に最大の目的にしておく必要があります。私たちはいつもいつも目的を意識しておかないと簡単に忘れてしまう動物なのです。そして、本来の目的ではない別のものに多くのエネルギーを注いでいることを本人は気づいてないのです。一体、何にエネルギーを注いでいるかは思考の時間を計ると一目瞭然です。1週間で構わないので《思考と時間のエネルギー表》をつけてみるといいでしょう。自分がどんな思考に時間を割いているのかが明確になります。

ちなみに学習では、下記の思考が主軸になっていなければなりません。

□これで成果が出るか?
□成果に直結しているか?
□どうしたら成果につながるか?
□目的に沿っているか?
□弊社ではどのように役立つか?
□研修後もどうしたら役立てれるか?
□そのために何をすべきか?

学んでもなかなか成果が出ない場合は、役職、立場に関係なく極端なスタッフと同じ思考になってしまっています。なぜなら、人はそれほど論理的に考えて行動を選択できないからです。「感情」が引き金となって行動するわけです。重要なのは、この「行動」が「感情」の動きによって引き起こされるという点です。

学び(Know−How)を最大に活かすためには個々の思考の成熟度が大事


何をインプットしても、どんなフィルターでソートし、どんなアウトプットするかは本人が決めています。コンテンツが受け手で変わるのはそのためです。何を学ぶかより、学んでいるその人が整っているかが大事なのです。荒れた土に種を植えても育ちません。まずは土を耕すことが最優先です。しかし土から整えるというと、とても長い期間が必要に思え、うんざりしますね。私もそう感じていました。しかし土壌を整えてみると、その効果は学習面だけに止まりません。医学博士の加藤俊徳さんによると、現代の日本人は脳のいびつな使い方をしている人が多いそうです。そして、その脳のいびつな使い方が日常の様々なストレスを引き起こしている そうです。ー「あなたの脳がもっと冴える!8つの脳タイプ」より(マガジンハウス)ー つまり種(Know−How)を実らせるには、その種が育つ土壌(Know−Who)を整えることが最優先で、人でいうと、その人の全体性のバランスを整えることが最優先だということです。種がよく育つ、良い土壌を作ることでその後、さまざまな面での成長率が変わってきます。Know−Whoを理解した人は、余計なものにエネルギーを使いすぎないので、何からでも誰からでも何時でも、目的に沿ったコアを学ぶことが可能です。だから成果が出る。それも一時的なものではなく、長期にわたって出し続けることが可能になります。なぜなら、始めてしまった成長、成熟には終わりがないからです。
「学ぶこと」には順番があります。まずはKnow−Whoに手をつけなければ、時間もエネルギーも無駄に消耗してしまい、学習性無気力状態になりかねません。学習性無気力状態になったら、それこそ大変な遠回りとなります。これが私どもが大切にし続けているたった一つのことです。

では、一体どうやって整えるのか?

どのようにして全体性のバランス(Know-Who)を整えるのか?

  優秀なのに上司になったら全く力を発揮できなくなってしまった中間管理職の女性スタッフがいました。力は十分にあるのに発揮できない場合にありがちなのが、歪んだ自己認知です。全体性のバランスを取り戻すためには自己認知を探る必要があります。先ほどの彼女の自己認知をたどると子供の頃、学校の先生に強く叱られたのを機に「私は叱られるのが怖い。だから、私は叱られないようにしなければならない」といった認知が見えてきました。彼女が入社当初からとても優秀だったのは、この「叱られるのが怖い」という自己認知あったからでもありました。その認知が良い影響を与えていたのです。
しかし、上司になった彼女は部下を叱ることができませんでした。叱るとは「ダメなことはダメ」と注意することです。それができない彼女は部下に安く値踏みされるようになっていき、成果は上がらず、どんどん自信をなくしていきました。そんな最中、私とご縁がつなかったのです。彼女が歪んだ自己認知に気づき、そこを丁寧に扱い、克服するお手伝いをすると、1ヶ月で彼女のチームの成果はプラスに転じました。退職を考えるほど悩んでいた彼女でしたが今では仕事が楽しくなり、部下を育てることにやりがいを感じています。
・なぜか本番に弱い、・本来の力が発揮できない、・誤解されやすいなどのケースは自己認知の仕業です。私たちは自己認知をセルフのBと呼びます。「セルフのB(自己
認知)はセルフイメージですか?」と尋ねられることがありますが、少し違います。セルフイメージは、自分はこういう人間で仕事はこういうものだといった意識できる認知ですが、セルフのBはその意識の下の認知、無意識の認知です。あまりに自然すぎて意識でない認知のこと。この無意識の認知は仕事の成果に強く影響を与えます


自身の認知がなぜ仕事に影響を与えるのか
例えば、「自分は何をやってもダメだから、ダメだとバレないようにしなけばならない」といった認知があったとしましょう。しかも、その認知を長年使い続けてきたとしたら意識しようがありません。まるで空気です。成果をあげる!自分の力を試す!なんてとんでもないことです。そもそも自分はダメで、ダメだからこそ、それがバレないようにすることが最優先なのです。つまり、その人の仕事の目的は「自分がダメだとバレないこと」になってしまう。だからセルフのB(自己認知)は仕事の成果に強く影響を与えてしまうのです。
成果を出すことに対して何事も厭わない経営者からは理解しようがありません。非常に不可解な行動に見えることが多々あるはずです。しかし、それは彼ら、彼女たちの生きていく上での工夫だったのです。

「会社は組織論だけでは変わらない」


 ある社長さんがつぶやいた一言です。とてもが印象的でした。人事考課表に成果表、目標を管理し、マネジメントにマーケティングと多くを学んでらっしゃったとても勉強熱心な優秀な経営者でらっしゃいました。組織も決して悪い状況だった訳ではなかったんです。そんな彼が呟いてました。「組織は組織論だけでは変わらないんですね。組織を構成する個々の成熟があって初めて急成長し続けれることがよくわかりました。結果が証明してくれています。」と。

 セルフのB(自己認知)は目に見えません。しかし会社は人の集合体です。行動を決定する感情がうごめいているのです。歪んだセルフのBの構造が理解できるようになり、全体性のバランスが整うと、会社は飛躍的に伸びます

最初に手をつけるべきは、自己認知が仕事の成果に影響をもたらす事実を知ることです。知識は力です。この事実を知っただけで能力を開花していく人材もいます。この事実を理解したら次は自分の認知に気づくことが大切です。努力しているのに成果が出ないのは自分に力がないんだと思い込んでいませんか?こんなに努力しているのにこれ以上の努力が必要だったらもう無理だよ…といった心の叫びがありませんか?その声を聞くことが歪んだBに気づくきっかけになります。走れない自分に気づけば、走らずに伸びる方法を見つけてくればいいだけだからです。
経営者は素直です。素直になれるのは自分が素直な自分を信頼できているからです。素直になる力を持っています。しかし、力がある人間ばかりではありません。

仕事の成果が出にくい認知とは


今までのクライアントの事例から、成果が出にくくなるセルフのB(自己認知)のリストがあります。ぜひ、やってみてください。あぁ…大事なことを忘れていました。そもそも自分の「学んでいるのに成果が出ない理由」を他者の出来事として見立てて、探っていたのでした。チェック表を使ってチェックしてみてください。チェックリストの得点が高ければ、問題解決は目前です。歪んだセルフのBがあなたの本領発揮を邪魔していたことは明らかになったからです。後はステップに則ってやっていくだけ。成果が出る可能性はさらに高まりました!

仕事の成果を邪魔する認知



成果、数字ではなく、目的主義のみを重視する。

理由が明確になったら、チャレンジあるのみです。セルフのB(自己認知)は気づいた時点で8割緩んでしまうという特徴があります。ただ、長年慣れ親しんだセルフのB(自己認知)です。気づくことが大変ですし、気づいたとしても長年慣れ親しんでいるので、何も考えなかったらあっという間に元に戻ってしまいます。だからこそ、最初は目的主義だけを重視しましょう。まずは目的主義になっていれば十分です。目的主義とは目的の遂行・達成『だけ』を純粋に求め、エネルギーを目的一点に注ぐことです。目的以外のことには敢えて眼もくれないことです。目標主義を中心に置いておくと「この目的は?」と原点回帰しやすいです。成果をあげることに集中できるよう環境を整え、行為を選んでいくのです。

たくさん学ばなくても大丈夫!自己認知を緩めるだけで成長するまとめ


・成果が出ない本当の理由、構造を理解する。
・歪んだセルフのBに気づく
・目的主義となる。

成果がでないスタッフ(もしくは、ご自身)が無意識で持っている歪んだBに気づき、歪みを取り除くだけで、目的主義となり成果に直結する時間を多く持つことが可能です。多くのエネルギーが成果に向かえば、目覚しい成長を短期間に遂げることは可能です。会社を組織する多くのスタッフの多くが緩むと成長し続ける会社と成ります。

スタッフの歪んだBを緩めるサービス開始

どうしてもスタッフが伸びない。
頭では理解したけど、なかなか実行できない。
反発をくらいそう。

3回にわたって、歪んだBを紐解いていきます。
課題を抱えるスタッフの成熟を加速させるセミナーはこちら
力はあるのになかなか発揮できないスタッフにお悩みのあなたに毎月1社限定で
セルフのBに特化したコンサルティングサービスを始めました。
詳しくはこちらをごらんください。

月2回発行のコーピングビジネスメルマガは6月24日よりスタートです。

以前、大好評だった「コーピングビジネススクール」が開催されます。
歪んだ認知を見つける基本的なところからお話しますので、ぜひ受講してくださいね。

*2017年分の募集を締め切りました。