2025.02.09.

強く言ったもん勝ちじゃん…って感じること、ありません?  vol.5918

強く言ったもん勝ちじゃん…って感じること、ありません?
『昔日本話』で私は見たと思うんですが、
大岡裁きの「子どもを取り合う母」を思い出すんですよね〜。
「私が実母だ」と突然、
言いがかりをつけてきて
毎日のように喚き散らし、
挙げ句の果てに
怖い人まで連れてこられた本当の母親が
大岡越前に相談する。
すると、大岡越前は
ひとりの子どもの右手と左手をそれぞれ引っ張って
勝った方を本当の母親に決める
ことにするんです。
だけど、
両手を引っ張られて
痛がる子どもの姿を見て
本当の母親は手を離してしまう。
勝った女性は大喜びするのですが
大岡越前は
本当の母ならば、
わが子が苦しんでいる姿を見ておれるはずがないと
手を離した方が実母と決定するというお話。
現代だって
ガンガン大きい声で言ってくる人の方が
有利ってことありません?
周りのことに気づける人とか、
誰かの痛みを考えると
到底、強くは言えないなぁ…って
感じている人が
耐え忍んじゃう的な。。。
現代にも越前裁きが
必要だな〜って思うこと、
結構あるんですが、
本当は越前裁きが不要な社会に
なることがベストだと思うんですよね。
諸説あるようですが、
言いがかりをつけてきた女性は
実の子を10年前に亡くしているんですね。
だから、
実母と子どもの姿を見ていて
羨ましくて寂しくて
「自分の子だ」と
言いがかりをつけてきたんですよね。
何とも単純で身勝手というか…
まぁつまり、
未成熟なんですよね。
この女性が
事実に直面化し、
成熟していってたら
こういった事件そのものが
起こらなかったんじゃないかと思うんです。
その言いがかりをつけてきた女性にとっては
子どもを亡くしたことはある意味、
成熟のチャンスだったんですよね。。。
私は成熟をアシストすることによって
‘それぞれの輝きが互いを照らし合うような社会’
を創ることを
ミッションにしているのですが
がんばってもっと力をつけなきゃなぁって
感じますね〜。
写真は福音館書店さんの講談えほん
『子どもつなひき騒動』の表紙です。