失ってわかるより
出張から帰宅すると
息子はラグビーの試合で負傷していた。
翌日、病院に連れていくと
「軟骨を痛めているようで、簡易サポーターをはめようとしたのですが、
足首を回すと痛がったので念の為ギブスをしましょう。」
と、ドクターから説明があった。
診察室から出てきた息子に
「ギプス、ちょっとうれしいだろぉ⁈」と声をかけると、にやっと。
そうだよね。
労られるし、優しくされるもんなぁ。
どうか息子が、
存分に不自由を味わえますように。
もう二度と松葉杖は嫌だ。
自由に歩ける!走れるって最高!と
実感できますように。
人は失わないと気づけないことが多い。
完全に失う前にありがたく感じるチャンスになりますように。